タイトルって思いつかないもんですたい

 そんなわけで日記のタイトルにはいつも困ってます(笑)。

 そーいえばがんがん。今さらな発言ですが、ブラハがリザさんの傍にいっつもいるのは、ホムンクルスに狙われている度が一番高いからですよね?こんなところでもいちいち嫁のピンチを確認させてくれるわけですね!うぎゃーす!

 かっこいい増田さんよりも「イシュの英雄も鷹の目もいるのに死人が出ないのがおかしい」の台詞に、リザさんの評価の高さへの喜びと、両者共に、てかリザさんも『人間兵器』なのかー・・・という悲しさというか寂しさというかに、鹿子さんは複雑な気分になりました。
 ・・・こんなことばかり考えていると、自分はロイアイ☆ではなくてリザさーん!な人間なんだなぁ・・・ということを痛感します。すまぬ、増田(笑)。


 拍手ありがとうございました。

 でもって、続きは久方ぶりの陛下とお妃様ものです。



 11月22日(良い夫婦)と11月23日(良い夫妻)ですから。
 陛下とお妃様はご夫婦ですから。




「貴妃」
「なんでしょうか、陛下?」
 ふわりと軽い絹の夜着が、リザの動きに合わせて滑らかに動く。寝台の横のテーブルセットに、ロイはグラスを二つと濃い色をしたボトルを置いた。
「これは?」
「一緒に楽しもうと思って取り寄せた、桃の果実酒だ」
「お酒、ですか?」
 慣れた手つきで封を解く王を、鳶色の瞳が不安そうに見つめた。
「私、お酒は・・・」
 口篭った妻に、昔のことを思い出してロイはくすりと笑った。





「陛下、これは?」
 そのときはたまたま、寝室にアルコールを持ち込んでいた。普段――リザを抱えて眠る夜――はあまりそのようなことはしない。何故そのときに限ってそのようなことをしたのか、ロイは覚えていない。
「ん、あぁ・・・飲むか?」
 とろりとした琥珀色の蒸留酒。そういえば妻の目の色に似ている。ぼんやりと彼は思った。
「何ですか?」
「飲んでみたら?」
 そういえば、彼女がアルコールをとっているところを見たことがない。楽しめるようだったら、今度は夫婦で嗜むような機会を持つのも良いかもしれない。それとも、酔うか。ほんのりと酒精に染まった彼女が、濡れたような艶を帯びる・・・なんてことがあったら。
 馬鹿げた妄想にふと囚われた王は、下心を少し含んだ多大なる好奇心を押し隠し、気のない様子で妻にアルコールを勧めた。
 おそるおそるといった様子で杯を取ったリザは、ふうわりと立ち昇る独特の香気に僅かに眉を寄せた。
「不思議な・・・匂い?ですね」
「そうかな」
「どんな味なんすか?」
「さぁ・・・人によって違うだろう、味覚なんて。私は美味しいと思う」
「・・・美味しいんですね?」
 放浪の経験のある王妃は、この国に嫁いでから、未知なる美味とは幾度となく出会ってきた。これもその一つなのだろうか。それに愛しい夫が『美味しい』と評するものが、美味しくないはずがあろうか。
 琥珀色の液体は、杯を揺らす自分の手の動きにあわせて、ゆっくりと縁を舐めるように動く。からんころんと、氷が涼やかな音を立てる。
 リザは杯に口をつけた。

 偉大なる王は忘れていた。
 可愛い王妃は自分の半分ほどの人生経験しかないことを。
 そして自分のアルコールへの耐性と慣れを。

 焼け付くような熱が口中に広がり、それを無理矢理喉の奥に流し込んだ。味わったことのないような酒精が妃を襲う。
「貴妃?」
 ふわり。ふわり。眩暈がする。世界が、揺らぐ。
「貴妃――リザ? リザっ!」

 アルコール度数43.
 翌日彼女は人生初の二日酔いを経験する。




 王は猛省した。相手(それも愛しい妻)のことを考えていなかった自分自身の行動を悔いた。
 初心者にアルコール度数43の蒸留酒(しかも氷があまり溶けていなかったので、ほとんど生のままだ)を飲ませるとは!そういえば、彼女は食事のときだってノンアルコールだった。
 しかも目が覚めてから、ひたすら自分に謝罪する顔色の悪い妃を見て、彼の胸はしくしくと痛んだ。そうだ、自分の(純粋とは言い切れない)好奇心がこの結果を生んだのだ。
 それ以降、アルコールと名の付くものをやんわりとそれでいて確実に避けている妻を見ると、自分の過ちがどんどんと身に染みていった。あれだけがアルコールではないんだ!今までは食べられていたアルコールを風味付けに使った料理までも避けるのだ。しかもアルコールが苦手、とあっては、今後の王宮生活で後々には支障をきたすだろう。

 彼は考えた。 
 可愛い妻が楽しめるようなアルコールを手に入れて、イメージの改善を図ろうと。
 酒豪や酒乱になられては困るが、全く楽しめないのは可哀想だ。

 こうして王の手により、国中、そして交易のある国外までを範疇に、飲みやすいアルコールが広く集められた。他愛のない道楽だと家臣たちは笑うが、王は必死である。
 そうして選ばれた第一弾が、本日出された桃の果実酒だった。





「弱いアルコールだから大丈夫。そなたでも楽しめる」
 食い入るように王の手元を見つめる王妃。繊細にカットされたグラスに、淡い桃色が満たされる。
「・・・綺麗」
「気に入った?」
 恐る恐るといった様子のリザの手に片方を渡すと、もう片方を彼は手に取った。芳醇な桃の香りが立ち昇る。かなり甘そうでアルコールの気配もないそれは自分の好みではないが、香りと色合いに少しだけ笑みを浮かべた妃にはぴったりだと感じた。
「貴妃。乾杯」
「乾杯――陛下の御身を願って」
 口に含んだ味は、予想通りの桃の甘い味で、酒精を感じないそれは、どこが酒なのかと王は文句を言いたくなった。桃の果汁を桃の果肉を感じるまでにねっとりと濃くしたような風味だった。
 だが。
「・・・美味しい、です」
 驚いた様子の王妃は、グラスをかかげて何かを確認するかのように灯りにすかした。そうしてもう一口。
「これ、も、お酒・・・?」
「そうだよ」
 自分としては認めたくないが。そんな本心を押し隠して、王はにっこりと笑った。
「すごく美味しいです。――ありがとうございます、陛下」
 ほんわりと。
 僅かに目元と頬を染めて、リザは花がほころびるような笑みを、ロイに向けた。

 ――その笑顔のために生きているっ!

 王は、溶けた桃に負けないくらいに蕩けた表情で、桃色の濡れた唇に口付けを落とした。






 バイト帰りにピーチワイン(スパークリング)を買いました。円高還元で値下がりしてたから。
 でも飲んでみたら、香りだけ桃っぽくて味は普通のスパークリングな白ワインでした。しゅん。
 でも空きボトルとかからほんのり桃の香りがして幸せです。
 鹿子、桃好きですからー!笑
 




 

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